2013年11月10日
HGSTがヘリウムを充填した6TB HDD 「Ultrastar He6」の出荷を開始
Western Digitalのグループ会社 HGSTがヘリウムを充填した6TB HDD 「Ultrastar He6」の出荷を開始しました。
ヘリウムガスを充てんした「シールドドライブ」については昨年9月に2013年半ばに製品化すると発表されており、Ultrastar He6はそれの成果になります。ブランド名はUltrastarですが、インターフェースはSAS 6Gb/sとSATA 6Gb/sが用意されています。
・ HGST、ヘリウムガス封入で6TBを実現した3.5インチHDD「Ultrastar He6」 - PC Watch
・ ヘリウムを充填した記憶容量6テラバイトの「Ultrastar He6」の出荷を開始 (プレスリリース)
業界初となるヘリウムを充填したシールドドライブは、空気に比べて気体密度が7分の1程度しかないヘリウムガスをHDD内部に充填するというドライブ。ディスクやヘッドにかかる抵抗が小さくなるため、駆動部の消費電力を低減させたり、振動が抑制されるために設計の自由度が高まり、搭載できるプラッタが従来の最大5枚から7枚に増加可能なために全体の容量を増加することができるというドライブで、他にも静音性や動作温度も改善されます。
3.5インチ/7200rpm/64MBキャシュ/SATAというスペックから現行のDeskstar 7K4000と比較すると、プラッタ枚数が5枚から7枚に増えて容量が4TBの1.5倍の6TBになったにもかかわらず、重量は50g減の640g、アイドル消費電力も1.6W減の5.3Wになっています。60TBが必要な場合は7K4000だと15台、HE6だと10台で済むので、スペース効率だけでも十分に価値がありそうです。
●Ultrastar He6とDeskstar 7K4000との比較
- 容量 : 6TB (He6)、4TB(7K4000)
- 回転数 : 7200rpm (両モデルとも)
- キャッシュ : 64MB (両モデルとも)
- 重量 : 640g(He6)、690kg(7K4000)
- プラッタ枚数 : 7枚(He6)、5枚(7K4000)
- 消費電力/アイドル時 : 5.3W(He6)、6.9W(7K4000)
- 騒音 : 20dBA(He6)、29dBA(7K4000)
また現行のHDDは密閉構造ではないため液冷方式を採用することはできませんでしたが、HGSTのHelioSealプラットフォームは密閉されたシールド構造のために非導電性の液体に浸した状態でも動作するため液冷方式による冷却も可能とのこと。発売後には液冷を試してみる人もいそうですね^^;
4TBの内蔵用HDDが発売されたのは今からほぼ2年前の2011年12月ですが、リテール市場に6TB HDDが導入されるのはいつになるのでしょうか。容量、消費電力などから人気を集めそうです。またSEAGATEがどのようにして追随してくるのかにも注目ですね。
通販情報
- 4GB HDD (安い順) :TSUKUMO、アーク、ドスパラ、PC ワンズ
- 3TB HDD (安い順) :ドスパラ、アーク、TSUKUMO、PC ワンズ
- SSD :ドスパラ、TSUKUMO、アーク、SOFMAP、PCワンズ
Posted by nueda at 2013年11月10日 14:31 JST | トラックバック | ホームに戻る
ヘリウム不足があるからリテールでは出回らないだろうなぁ。
Posted by: i7 市民 at 2013年11月12日 16:07(書込時に「、」か「。」が必要です。内容によっては削除しますので、ご了承ください)